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2022.11.18

偉大なる母という存在

あおいろ不動産 代表

タカギ

あおいろ不動産 代表

自らもサーフィンやアウトドアを趣味にすることから、暮らしを楽しむライフスタイルを実践中。ライフワークでもある自然を感じる物件の紹介を得意分野とする。

母が永眠してちょうど一年が経過。母親がいなくなるという事がどれだけ自分の人生に大きく影響を与えるかを亡くなってみて初めて分かった。


結婚して子供を持って自分が親の立場になると、母親にどれだけ苦労かけてきたかを思い知らされる。


だから、僕は結婚してから21年が経つけど親孝行をしようと、母を大切にしてきた。何かにつけて両親を連れて旅行や食事をしたり、娘達の行事を見に来てもらったり、盆正月誕生日などの記念日は必ず一緒に過ごしてきた。

特に母が癌宣告されてから亡くなるまでの6年間は、僕達三兄弟と両親とで定期的に旅行に行ったりしながら、最期までの間を大切に過ごしてきた。


お母さんの子供で良かった。産んでくれてありがとうって口癖のように伝えて、身体が不自由になってきた晩年も手を繋いで散歩をしたり、お花見したりして僕も母も後悔しないように過ごしてきた。


今は一年が経過して、奥さんや子供達、兄弟や仲間達が傍にいるから気持ちも落ち着いていられるような気がする。

人は誰かとの関わりの中で生きている実感を感じるのかもしれない。


美味しいものを食べて感動した時、息をのむような素晴らしい風景に出逢った時、嬉しい時、悲しい時、頑張った時、そしてこの世を終える瞬間の時。。。やっぱり関わりの薄い大勢の人じゃなくていいから、心から通じ合える数人でいいから傍にいてほしい。


母は色々な偶然や奇跡が重なって6年間の闘病生活の殆どが痛みや苦しみを感じる事無く永眠しました。最後の日だけは辛そうでしたが、この6年間の大半は笑っていて、いつも冗談を言い合ってました。


亡くなる数か月前には自分の生まれ故郷を見たいと急に言い出して、父と母を連れて広島の山奥を訪れたり、倉敷に住む母の兄弟達に会いたいと言っては皆に会いに行ったりして、自分の最期が迫っている事を案ずるかのようでした。


最後は病院から訪問看護の自宅療養に切り替わる日で、介護タクシーで自宅に到着して僕達息子三兄弟に担がれながら腕の中で静かに息を引き取った。


息を引き取る10分前までピースサインをして、皆に心配させないように気を配るような思いやりのある人。

訪問看護の自宅療養とは、訪問看護師さんや訪問ドクターなどの医療を自宅で受けるシステム。人生の最期を自宅で迎えたいと思う人には最適なサービス。


母は自宅に着いた瞬間に安心したような顔をして息を引き取りました。結局訪問看護する事なく。。。

絶対に皆には迷惑はかけたくない。生前母はそんなことを常々言っていましたので、母親らしい最期だったように思います。 


母の容態が悪くなって急遽自宅療養に切り替えてくれるように配慮してくれた、病院の主治医や看護師長さん、そして色々なサポートをしてくれた看護師さんと事務方の皆さんには心から感謝します。

母の死を経て、この一年間で人生について色々な事を考えた。


人は必ずいつか平等に死を迎える。

人生最後の日に自分の人生は素晴らしかったと言えるような生き方をしたい。その為の心得として、普段から心と身体の健康を一番に置いて、家族や仲間などを大切にする。


暴飲暴食や仕事のし過ぎなど、何かに偏りすぎる事はストレスを溜め込んでしまう原因にもなるし、豊かな人生からは遠ざかってしまうような気がする。もちろん遺伝子なども深く関わってくるけど、普段日常の過ごし方で人生大きく左右すると思うんです。

食事、睡眠、運動、仕事、家族、仲間、趣味など、どれかが欠けても駄目だし、どれかひとつだけが突出していても良くない。そしてユーモアある笑いが人生において最も大切だと母から教わった。


男三兄弟を立派に育て上げ、亡くなる瞬間でさえもピースをして笑いをとって場を和ませようとする母。

心から誇りに思うし、見習って生きていこうと思う。




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