2011.04.09
【特集】地盤についてPart1~傾く家...液状化の浦安「ローンあと30年分」
今回の東日本大震災では被害が甚大で1ヶ月が経とうとしている現在でも復興作業は難航して
いると報道されています。また、被災していない僕達国民一人一人が出来ることを考え、沢山の
支援も行われています。ソフトバンクの孫社長が個人で100億の義援金を始め毎日沢山の寄
付や物資、ボランティア活動など同じ人間としての繋がりを強く感じます。
今、被災した方々の苦しみや悲しみを考えると「頑張って下さい」なんてとても言えませんが
この戦後最大の自然災害に対して被災しなかった国民一人一人が自分達に出来ることを考え
行動しなくてはいけないと思います。
もちろん義援金のような寄付も大切です。周辺の友人や仕事関係の方々と話すと殆んどの方々
が寄付をしていましたし、私自身もさせていただきました。
もちろん額もその方々の身の丈でいいと思います。
お金の支援だけに止まらず微力ながら弊社不動産会社としてはまずは地盤にてついて知っ
てもらうことから始めようと思います。
その第1弾として地震による液状化現象について。
今現在、東日本地震による液状化現象で営業休止中の浦安市にあるディズニーランド周辺。
液状化について【傾く家...液状化の浦安 住民「ローンあと30年分」】というタイトルの
朝日新聞記事を土地探しをしている方々や新築や中古などの不動産購入を検討している人達
にきっと役に立つと思い、その記事を下記に転用させていただきました。
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●千葉
千葉県は浦安市や千葉市美浜区の幕張地区で液状化が起きた。東京ディズニーリゾートのあ
る浦安市は、JR京葉線周辺から海側の埋め立て地一帯で断水。18日現在でも3万7千世帯で
復旧が遅れており、下水道も約4割の地域で使えない。
マンションが立ち並ぶ地域の道路は、地中のマンホールが大人の背丈ほどの高さに飛び出た。
道路はあちこちでひび割れ波打ち、噴き出した泥が黒く固まっている。
地震発生時は地盤がゆるみ傾く家が続出。12、13日の週末は、道路を覆った砂をスコップで
掘る人がめだった。浦安市の弁天地区で、40~50センチの深さの泥で埋まった車2台を掘り
出した榊原正さん(52)は「家も傾き沈んだ。どこまで直せるのか」と疲れた表情で語った。
林立するマンションも、基礎杭を打ち込んだ建物は無事に見えるが、周囲の地面が沈み、
地中の排水管がむき出しになっている。
路上に飛び出したマンホール地中から道路や庭に噴き出した
【千葉県浦安市】 【千葉県浦安市弁天】
浦安市日の出5丁目の大型マンションは排水管が壊れて600戸が水道トイレを使えなくなった。
「これだけ街中が壊れると行政だけに頼れない」と自治会役員の神田茂樹さん(49)。
管理組合と自治会で仮設トイレを設置し、汚水槽から仮の管をつないで下水管までつないだ。
千葉市美浜区の幕張地区でも液状化で地震直後から断水や減水となり、最大で一時8100
世帯が不自由を強いられたが、17日夕に復旧した。
●茨城
茨城県潮来市日の出地区。湖と川に囲まれた新興住宅地は、電柱が傾き、電線が垂れ下が
っている。家は沈み、道路は大きく波打っている。約120世帯、約200人が避難生活を送ってい
る。 避難所の中学校に水をもらいに来た主婦(51)は「個人の力ではどうにもならない」とため息
をついた。自宅は40~50センチも沈み、10度ほど傾いた。
調査に来た修理業者は家に入るなり「気分が悪くなった」と言った。市全域で上下水道が被害を
受け、トイレも使えない。
別の女性(34)は家から布団を運び出していた。
「これからもさらに家が沈む」と言われたという。門が傾いた家から出てきた女性(81)は
「何もかも傾いていて、いつも揺れているみたいでおっかない」と不安をもらした。
●東京
東京都内でも海岸に近い江東区や江戸川区で液状化が起きた。江東区は区内13カ所で液状
化を確認。新木場駅南側で土砂が噴き出て道をおおい、ひびが入ったり波打ったりしている。
江戸川区も東京湾に面した埋め立て地で、公園、緑地、民家の敷地などで砂が噴き出し、
10~30センチ陥没したところもある
住宅は建物全体が沈み、入り口付近に 傾いた電柱【茨城県潮来市】
25センチ前後の段差ができた
【千葉県香取市佐原ロ】
市域の4分の3が液状化した千葉県浦安市の今川地区に住む会社員(44)の家は傾いており
「いると気持ち悪くなってくる」。玄関ドアが閉まらず、室内のドアは「自動ドア」のように勝手に
閉まる。下水道が使えず、一家4人は友人宅やホテルの風呂を使う。
損害保険会社の鑑定人は「傾いてますね。1度から2度」と言った。県建築士事務所協会支
部の無料相談では「500万~800万円。住みながら直せばもっとかかる」と言われた。
会社員は「多重債務者になってしまう」と頭を抱える。5年前に購入し、市内の賃貸マンションか
ら住み替えた。
「治安はいいし知人もできた。家族のためにがんばった」。上の子どもは小学校に入ったばかり。
ローンはあと30年分、3500万円近く残る。「埋め立て地と知っていて住んだ私たちの
自己責任なのか。行政側に責任はないのか」
浦安市は、液状化した地区の戸建て約9030戸を対象に、家屋の被害調査の最中だ。
被災者生活再建支援法に基づく公的支援は、市の調査に基づく罹災(りさい)証明書がもと
となる。
千葉市美浜区も液状化で355棟が全半壊した。磯辺地区の会社員西村広行さん(45)宅は
約9センチ陥没。母さき子さん(74)は室内にいると気分が悪くなるという。3月末に調査した
施工業者は「傾きは1度未満。水平に戻すだけで1千万円かかる」と言われた。
9年前に建て替え、住宅ローンが15年以上残る。建物自体は壊れておらず、西村さんは
「公的支援の対象にならないのではないか」と心配する。
市内の約2900ヘクタールで液状化が起きた香取市では、住宅がほぼ水平に沈む「垂直沈下」
の被害がかなり出た。上下水道が破損するなどの支障が出ているが、外観上は全壊扱いになる
ほど傾いていない。はっきりした基準もないといい、市の担当者を悩ませている。
(朝日新聞より)
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次回は名古屋市内における地震による液状化や津波予想についてお伝えします。
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